1. まず計算してみてください
説明より先に、数字を出したほうが早いはずです。プリセットから業者を選び、月間のロット数を入れて計算してください。
③の金額が、この記事でお伝えしたい唯一の数字です。キャッシュバックを受け取らないまま取引を続けた場合に、毎年余分に払っている金額にあたります。
2. 3つの数字が意味するもの
①は、キャッシュバックを一切受け取らない場合に1年間で支払う取引コストの総額です。多くの方が現在この状態にあります。
②は、還元を受け取った場合の実質的な負担額です。取引の内容は①とまったく同じで、違うのは還元を受け取っているかどうかだけです。
そして③が、その差額です。一度きりの損失ではなく、取引を続けるかぎり毎年発生します。5年続ければ5倍、10年なら10倍になります。
取りこぼし額は毎年発生しますが、それを止めるための作業は一度だけです。無料登録に3分、口座の開設に数分。以後は何もしなくても効き続けます。継続的に発生する損失に対して、一度きりの作業で対処できるという構造になっています。
3. 使い方と入力のコツ
スプレッドは取引履歴から取るのが正確
プリセットの数値は各社が公表する平常時の参考値です。より正確に知りたい場合は、MT4やMT5の取引履歴から実際の約定価格を確認してください。とくに早朝や指標発表の前後に取引することが多い方は、プリセットより高い値を入れたほうが実態に近くなります。
ロット数の数え方
| 取引の例 | 合計ロット数 |
|---|---|
| 1.0ロットを月10回 | 10ロット |
| 0.1ロットを月100回 | 10ロット |
| 0.5ロットを月40回 | 20ロット |
新規と決済で1往復とし、それを1ロットとして数えます。MT4やMT5の口座履歴レポートを出力すれば、月間の合計取引量を確認できます。
クロス円で計算したい場合
EUR/USDなどのドルストレート通貨は、1ロットで1pip=10USDちょうどです。一方ドル円などのクロス円は1pip=1,000円(1ドル150円で約6.7USD)と小さくなります。ドル円のpips値をそのまま入れると、金額が約1.5倍大きく出ます。クロス円で計算したい場合は、スプレッド欄に実際のpips値の約0.67倍を入れると近い結果になります。この換算の詳細は実質コストの計算方法をまとめた記事で解説しています。
4. 数字を見たあとに考えること
計算結果が出たら、次の3つを順に確認してください。
確認1:③の金額は許容できるか
月10ロット・CB率7.0USDであれば、年間の取りこぼしは約126,000円です。月30ロットなら約378,000円。この金額を「毎年払い続けてもよい」と思えるかどうかが最初の判断になります。
確認2:口座タイプは合っているか
プリセットを切り替えて、同じ業者の別の口座タイプで計算してみてください。多くの業者ではECN系口座のほうが実質コストが低くなります。ただし差額は業者によって1USDから4USDまで幅があります。詳しくはスタンダードとECNを6社で比較した記事をご覧ください。
確認3:業者そのものを変える価値はあるか
プリセットを他社に切り替えれば、乗り換えた場合の②がどう変わるかを確認できます。ただし乗り換えには口座の作り直しと環境の再設定という手間がかかります。③を止めるほうが手間が小さく、効果も大きいケースがほとんどです。業者間の順位はドル円の実質コストを15口座で比較した記事にまとめています。
5. このツールの限界
数字を出すツールである以上、どこまで信用してよいかも書いておきます。
| 限界 | どう扱うか |
|---|---|
| スプレッドは変動する | 指標発表時や早朝は拡大する。取引履歴の実績値を使うのが正確 |
| 還元率は改定される | 開設前にTariTaliの対応業者ページで最新値を確認する |
| 銘柄によって条件が違う | ゴールドや暗号資産は別に設定されている。個別確認が必要 |
| 保有時間の条件がある業者も | 短時間決済が対象外になる場合、還元は目減りする |
このツールは桁と傾向をつかむためのものです。「年間で数万円なのか、数十万円なのか」という規模感が分かれば十分に役目を果たします。1円単位の精度を求めるものではありません。
繰り返しになりますが、実質コストを下げることで変わるのは同じ取引をしたときの手取りだけです。エントリーの判断が悪ければ、コストがゼロでも資金は減っていきます。このツールの結果を見て「取引量を増やせば還元も増える」と考えるのは危険です。還元のために回数を増やすのではなく、必要な取引をした結果として還元が積み上がる、という順序を守ってください。
6. 5年、10年で見るとどうなるか
最後に、時間軸を伸ばして確認します。取りこぼし額は毎年発生するため、年数を掛けるだけです。
| 月間ロット数 | 年間の取りこぼし | 5年間 | 10年間 |
|---|---|---|---|
| 10ロット(CB 7.0USD) | 約126,000円 | 約630,000円 | 約1,260,000円 |
| 30ロット(CB 7.0USD) | 約378,000円 | 約1,890,000円 | 約3,780,000円 |
| 60ロット(CB 7.0USD) | 約756,000円 | 約3,780,000円 | 約7,560,000円 |
月30ロットのペースで10年続ければ、取りこぼしは約378万円になります。この金額は取引の勝ち負けとは無関係に、取引した事実そのものに対して発生します。
7. よくある質問
8. まとめ:出した数字を毎年分と考える
- 見るべきは③の取りこぼし額。還元を受け取らない場合に毎年余分に払う金額
- 一度きりの損失ではない。取引を続けるかぎり毎年発生し、年数分だけ積み上がる
- 止めるための作業は一度きり。無料登録3分と口座開設だけ
- ドルストレート通貨が前提。クロス円はpips値の約0.67倍を入れる
- 桁をつかむためのツール。正確な数字は取引履歴と還元実績で確認する
計算結果を見て「思ったより大きい」と感じたなら、それがこの記事の目的です。金額として見えるまでは、取引コストはどうしても抽象的な話にとどまります。数字が出たあとで、口座を整えるかどうかを判断してください。
計算式そのものを理解したい方は実質コストの計算方法へ、業者ごとの順位を知りたい方はドル円の実質コスト比較へ進んでください。