1. 結論:二者択一になる業者は、ほとんどない

「キャッシュバックを使うとボーナスが受け取れなくなる」という説明は、間違いではありません。ただしそれがどの口座タイプに当てはまるのかまで書かれている記事は、ほとんどありません。ここを確認すると、話がまるで変わります。

主要ブローカー10社の仕様を1社ずつ調べた結果が次の表です。

主要ブローカー10社:ボーナスとキャッシュバックは両取りできるか 主要ブローカー10社:ボーナスとキャッシュバックは両取りできるか ボーナスの状況 両取り Exness ボーナス自体がない ◎ 論点なし TitanFX ボーナス自体がない ◎ 論点なし ThreeTrader 常設ボーナスなし ◎ 論点なし AXIORY 常設なし・期間限定のみ ◎ ほぼ論点なし XM ゼロ・KIWAMI極は対象外 ○ 口座を分ければ可 FXGT PRO・ECNは対象外 ○ 口座を分ければ可 HFM 専用のボーナス口座のみ対象 ○ 口座を分ければ可 Vantage プレミアムは対象外 ○ 口座を分ければ可 IC Markets キャンペーンによる △ 条件を要確認 BigBoss 全口座タイプが対象 ✕ 二者択一になる
「どちらかを選ばなければならない」のは、実質的にBigBossだけです。残る9社はボーナスがないか、ボーナス対象外の口座タイプが存在するため、口座を分ければ両方受け取れます。条件はキャンペーンで変わるため、開設前に各社の最新案内をご確認ください。

「どちらかを選ばなければならない」のは、実質的にBigBossだけでした。残る9社は、そもそもボーナスを配っていないか、あるいはボーナス対象外の口座タイプが存在します。つまり口座を分けさえすれば、両方受け取れます。

✅ 両取りが成立する3つのパターン
  • そもそもボーナスがない……Exness・TitanFX。失うものが存在しないので論点にならない
  • 常設ボーナスがない……ThreeTrader・AXIORY。期間限定の開催時だけ注意すればよい
  • ボーナス対象外の口座タイプがある……XM(ゼロ・KIWAMI極)/FXGT(PRO・ECN)/HFM(専用口座以外)/Vantage(プレミアム)。その口座をCB用にすれば失うものがない

なぜ低スプレッド口座がボーナスの対象外になっているのか。ブローカー側の事情としては、低スプレッド口座はもともと利幅が薄く、そこにボーナスまで乗せると採算が合わないためです。結果として「ボーナスを諦める代わりにコストを下げる口座」という位置づけになっています。この口座は、キャッシュバックとの相性が最初から良いわけです。

2. 両取りの基本設計:役割を決めるだけ

やることは驚くほど単純です。口座に役割を割り当てるだけで、設計は完成します。

両取りする口座の役割分担 両取りする口座の役割分担 役割 入金するタイミング 使う口座タイプ 既存口座 ボーナスを使った取引 ボーナス開催時のみ ボーナス対象タイプ 追加口座(CB用) 日常の取引すべて 普段の入金はこちら ボーナス対象外タイプ
役割を決めておくことが両取りの本質です。ボーナスを使うときだけ既存口座へ入金し、それ以外はCB口座で取引する。この単純な使い分けだけで、どちらの特典も取りこぼさずに済みます。

既存口座はボーナス専用として残し、TariTali経由で作った追加口座を日常の取引用にする。入金ボーナスのキャンペーンが開催されているときだけ既存口座に入金し、それ以外の普段の取引はキャッシュバック口座で行う。これだけです。

なぜこれで両方取れるのか

ボーナスは入金した口座に対して付与されます。キャッシュバックは取引した口座に対して発生します。付与の条件が異なるため、口座を分ければ干渉しません。

項目 ボーナス キャッシュバック
発生の条件 その口座に入金したとき その口座で取引したとき
受け取れる回数 原則1回きり 取引のたび毎月
出金できるか できない(証拠金のみ) できる(現金)
始めるタイミング 機会を逃すと取り返せない いつからでも始められる

この表のいちばん下の行が、次の章につながる重要な違いです。

3. 順序を間違えると、片方を失う

両取りの設計はシンプルですが、実行する順序だけは間違えられません

両取りするための正しい順序 両取りするための正しい順序 1 ボーナス口座を開設 対象の口座タイプで 2 ボーナスを受け取る 一度きりの機会 3 ボーナス分を消化 取引で使い切る 4 TariTaliに登録 無料・メールのみ 5 CB口座を追加開設 以後の取引はこちら
順序を逆にすると、受け取れたはずのボーナスを逃します。ボーナスは一度きり、キャッシュバックはいつからでも。取り返せないほうを先に確保するのが鉄則です。

先にキャッシュバック口座を作り、そこに入金してしまうと、受け取れたはずの口座開設ボーナスや入金ボーナスを逃す可能性があります。ボーナスは受け取れる機会が限られているため、取り逃すと後から取り返せません。

一方キャッシュバックは、3ヶ月後に始めても半年後に始めても、そこから先の取引すべてに還元が乗ります。取り返せないほうを先に確保する。これが順序の原則です。

ボーナスとキャッシュバック、どちらが得か ボーナスとキャッシュバック、どちらが得か 0 2 4 6 8 10 12 経過月数(ヶ月) ボーナス 30,000円(一度きり) CB累積(月10,500円) 約2.9ヶ月でCBが逆転 ※ボーナスは受け取り1回きり/CBは取引を続ける限り毎月積み上がる
ボーナス30,000円相当(受け取り1回)と、CB月10,500円(7.0 USD/lot × 月10ロット × 150円)を比べたモデルケース。本文の比較表(月40ロット)より取引量を控えめに見積もった保守的なケースで、それでも約4ヶ月でCBが上回ります。取引量が増えるほど逆転は早まります。

上の図は、ボーナス30,000円相当とキャッシュバック(月10ロット・8.5USD/lot)を比べたモデルケースです。取引を続けるほどキャッシュバックの累計が伸び、数ヶ月で逆転します。だからこそ「ボーナスを先に取り、その後キャッシュバックに移る」という順序が、どちらも取りこぼさない解になります。

ℹ️ すでにボーナスを使い切っている人は考えなくてよい

口座開設ボーナスも入金ボーナスも受け取り済み、あるいは上限に達しているという方は、この順序を意識する必要がありません。守るべきものがすでにないので、そのままキャッシュバック口座へ進んでください。長く同じブローカーを使っている方の多くは、この状態にあります。

4. 資金移動でボーナスが消える罠

両取りの設計を組んでも、最後の一手で台無しになることがあります。それが資金移動です。

⚠️ ボーナス口座から資金を出すとボーナスは消える

多くのブローカーでは、ボーナスが付与されている口座から出金したり他の口座へ資金を移したりすると、その金額に比例してボーナスが消滅します。「せっかくだからキャッシュバック口座に資金をまとめよう」と考えて実行すると、移した瞬間にボーナスを失うことになります。

損をしない資金の入れ方

判定 やり方 結果
既存のボーナス口座はそのまま置き、新規入金分をCB口座に入れる ボーナスもCBも維持できる
ボーナスを使い切ってから、残った資金をCB口座へ移す 失うものがない
ボーナス残高があるうちに資金をCB口座へ移動する 移した分のボーナスが消滅

ボーナス残高がすでにゼロの場合は、この制約を気にする必要はありません。資金をまとめてキャッシュバック口座へ移し、以後は1口座に集約するほうが管理は楽になります。

5. 業者別の作り分け方

ここまでの内容を、ブローカーごとの具体的な指針に落とし込みます。それぞれの詳細な手順は個別記事にまとめています。

ボーナスがない業者:そのままCB口座へ

ExnessとTitanFXは、そもそもボーナスを配っていません。ThreeTraderとAXIORYも常設のボーナスはありません。これらの業者では両取りという概念自体が不要で、キャッシュバック口座を1つ作れば完結します。

詳しい手順はExness追加口座でCBを受け取る手順TitanFXのキャッシュバック口座の作り方ThreeTraderのキャッシュバック口座の作り方AXIORYのキャッシュバック口座の作り方をご覧ください。

ボーナス対象外の口座タイプがある業者:そこをCB用にする

業者 ボーナス対象外の口座タイプ 両取りの作り方
XM ゼロ口座・KIWAMI極口座 既存口座をボーナス用に残し、追加口座をCB用に
FXGT PRO口座・ECN口座 スタンダード+をボーナス用、追加口座をCB用に
HFM 専用ボーナス口座以外すべて ボーナス口座を残し、プレミアム口座をCB用に
Vantage プレミアム口座 先にボーナスを取り切ってからCB口座を開設

個別の手順はXM追加口座でCBを受け取る全手順FXGT追加口座でCBを受け取る手順HFMのキャッシュバック口座の作り方Vantageのキャッシュバック口座の作り方にまとめています。

両取りが難しい業者:損益分岐点で判断する

BigBossは低スプレッド口座まで含めて全口座タイプがボーナス対象です。この場合は両取りではなく、取引量と継続期間から損益分岐点を計算して、どちらを取るか決めるという判断になります。詳しくはBigBossのキャッシュバック口座は損か得かで計算しています。

6. やってはいけないこと:アカウントの重複作成

「口座を分ければ両方取れる」という話を拡大解釈して、複数のメールアドレスで別々のアカウントを作ろうとする方がいますが、これは明確な規約違反です。

⚠️ 1アカウント内で口座を分けること

複数のメールアドレスを使ったアカウントの重複作成は、多くのブローカーでガイドライン違反とされています。ボーナスの不正受給が発覚した場合、取り締まりや口座凍結の対象になります。凍結されれば、それまでの利益もキャッシュバックも受け取れなくなる可能性があります。あくまで1つのアカウント内で追加口座を分ける形にとどめてください。

正規の方法だけで十分に両取りは成立します。リスクを取る必要はありません。

7. よくある失敗と対処法

失敗1:ボーナスを受け取る前にCB口座で始めてしまった

順序の失敗です。まだボーナスを受け取っていないのにキャッシュバック口座で取引を始めると、その機会を逃す可能性があります。まだ間に合う場合は、ボーナス対象の口座で先に受け取ってください。

失敗2:ボーナスを守るつもりで資金を移して、逆に失った

資金移動そのものがボーナス消滅の条件になっています。移す前に、その口座のボーナス残高を必ず確認してください。

失敗3:ブローカーの管理画面から直接、追加口座を作ってしまった

TariTaliのリンクを経由していない口座は、キャッシュバックの対象になりません。どのIBに紐づくかは口座を開設した瞬間に確定するため、後から変更できません。正しい手順で追加口座をもう1つ作り直すことになります。

失敗4:口座を増やしすぎて管理できなくなった

役割を決めずに口座を増やすと、資金が分散して各口座の証拠金維持率が下がりやすくなります。ボーナス用とキャッシュバック用の2つに絞り、必要に応じて検証用を1つ足す程度が扱いやすい構成です。口座数の上限や管理の考え方は追加口座の作り方をブローカー別にまとめた記事で扱っています。

8. 両取りしたときの年間の差

両取りを実行した場合と、キャッシュバックを見送った場合の差を試算します。1ドル150円で計算します。

月間ロット数 ボーナスのみ ボーナス+CB(両取り) 1年後の差
10ロット(CB 8.5USD) 30,000円 30,000円+153,000円 約153,000円
10ロット(CB 5.0USD) 30,000円 30,000円+90,000円 約90,000円
30ロット(CB 5.0USD) 30,000円 30,000円+270,000円 約270,000円
キャッシュバックは、続けるほど積み上がる キャッシュバックは、続けるほど積み上がる 3ヶ月 6ヶ月 9ヶ月 12ヶ月 12ヶ月で 126,000円 毎月 10,500円 を受け取り続けた場合の累計イメージ
月10ロット・CB 7.0 USD/lot・1ドル150円で試算した場合の累計イメージ(月あたり約 10,500円)。取引量が増えれば比例して増えます。

ボーナスの金額は一度きりで固定ですが、キャッシュバックは毎月積み上がります。両取りを選べば、ボーナス分を確保したうえで、この積み上がりも受け取れます。片方を諦める理由が、そもそもほとんどないということが数字からも見えてきます。

9. よくある質問

Q 同じ業者でボーナス口座とキャッシュバック口座を両方持ってもいいのですか? +
1つのアカウント内で複数の取引口座を作ることは、多くの業者で認められています。問題になるのは、複数のメールアドレスを使ってアカウント自体を重複作成する行為です。これはボーナスの不正受給とみなされ、口座凍結の対象になる場合があります。あくまで1アカウント内で口座を分ける形にとどめてください。
Q 既存の口座をキャッシュバック対象にはできないのですか? +
原則としてできません。どのIB(紹介業者)に紐づくかは、口座を開設したときに経由したリンクで確定するためです。そのため既存口座はボーナス用として残し、TariTali経由で新しく作った追加口座をキャッシュバック用にするという形になります。既存口座に影響はありません。
Q 先にボーナスを取るべきですか、先にキャッシュバックを始めるべきですか? +
ボーナスが先です。ボーナスは受け取れる機会が限られており、逃すと取り返せません。一方キャッシュバックはいつ始めても、そこから先の取引すべてに還元が乗ります。取り返せないほうを先に確保するのが合理的です。
Q ボーナス口座からキャッシュバック口座に資金を移してもいいですか? +
多くの業者では、ボーナスが付与されている口座から出金や資金移動を行うと、その金額に比例してボーナスが消滅します。ボーナスを温存したいなら、既存口座の資金には触れず、新しく入金する分をキャッシュバック口座に入れる運用が安全です。
Q 両取りが難しい業者はどこですか? +
BigBossは低スプレッド口座まで含めて全口座タイプがボーナス対象のため、キャッシュバックを選ぶと確実に何かを手放すことになります。この場合は両取りではなく、取引量と継続期間から損益分岐点を計算してどちらを取るか決めるほうが現実的です。
Q 口座を増やしすぎるとどうなりますか? +
資金が分散して各口座の証拠金維持率が下がりやすくなり、管理も煩雑になります。ボーナス用とキャッシュバック用の2つに絞り、必要に応じて検証用を1つ足す程度が扱いやすい構成です。目的のない口座は作らないほうが、結果的に運用は安定します。

10. まとめ:まず自分の口座タイプを確認する

🏆 両取り設計の要点
  • 二者択一になるのは実質BigBossだけ。残る9社は口座を分ければ両取りできる
  • ボーナスは入金した口座、CBは取引した口座に発生する。だから干渉しない
  • 順序はボーナスが先。一度きりで取り返せないほうを先に確保する
  • ボーナス口座から資金を移さない。移した分のボーナスは消滅する
  • アカウントの重複作成は禁止。1アカウント内で口座を分けること

最初にやるべきことは、自分がどのブローカーのどの口座タイプを使っているかの確認です。ゼロ口座やKIWAMI極口座、PRO口座やECN口座、プレミアム口座を使っているのであれば、そもそもボーナスの対象外です。守れていないものを守ろうとして、受け取れる還元まで手放しているという状態かもしれません。

ブローカー別の具体的な手順は、この記事から各社の個別記事へリンクしています。ご自身が使っている業者のページから読み進めてください。キャッシュバック率の横並び比較は全ブローカーのキャッシュバック率をまとめた記事にあります。